小胸筋の緊張を取る秘訣
こんにちは!理学療法士の笹川です。
今日のメルマガでは肩の痛みや肩こりを
改善させるときに多く多用する
“小胸筋の緊張の落とし方”
についてお話します。
これができるようになれば
一発で巻き肩を改善できるようになったり、
肩の屈曲時の痛みを劇的に改善させたり、
胸郭出口症候群、頚肩腕症候群といった、
理由が分からないけど痺れ、痛みが生じている。。。
という症例をかなり改善できるようになります。
近年ですが
筋膜リリースや皮膚の運動など
筋以外の動きに着目された施術が
流行しています。
その中でもこの小胸筋の過緊張は
非常に厄介であり、
「マッサージしても緊張が取れない」
「インナーマッスルを働かせてもゆるまない」
など、多くの施術家を悩ませています。
そもそも
科学的な研究では“筋緊張”を計測することが難しいのですが、
なぜ難しいのかは人によって
筋緊張の正常、異常をあらわす指標が
一定ではないからです。
簡単にいうと
元々、筋肉が固い人もいれば柔らかい人も
いるので“正常はコレだ!”と言えないのです。
では、
この“小胸筋の過緊張”をどのように
調べて施術した結果を診ればよいのかを
知ることができれば
「明らかに施術によって小胸筋の緊張が改善した」
ということができますよね?
ですので、今日は小胸筋の緊張の調べ方と施術について学びましょう。
小胸筋は烏口突起(うこうとっき)を
介して烏口腕筋とつながっています。
筋肉は別なのですが
繊維が結合しているため同時に
緊張を高めます。
そして、この二つの筋の
緊張が上がっているときは必ず
“肩関節の内旋制限”が引き起こされています。
まずは小胸筋の圧痛を取ったうえで
肩の内旋可動域を調べます。
肩の内旋可動域を調べるときは
角度で調べても意味がないのですが
肩を内旋した時に“肩甲骨の前傾”が
生じるのかを観察することが重要です。
つまり
小胸筋に圧痛が取れる
+
肩内旋時に肩甲骨前傾が生じる
= 小胸筋の過緊張は間違いない
という状態になります。
小胸筋の緊張が上がる理由は
以前のメルマガにも書きましたが
肩関節の内旋筋である
“肩甲下筋の筋力低下”
で生じます。
肩甲下筋の収縮は大胸筋の代償が入らない
ポジションで行い、その後に小胸筋の
圧痛と肩関節の内旋動作を観察します。
圧痛と可動域が変わっていれば
“間違いなく小胸筋はゆるんだ”
と断定することができるのです。
この状態で施術を終えてみると
結構、簡単に巻き肩を改善できたり
手のしびれや走るような痛みは取れます^_^
ぜひ
自分で評価してみて、観察してみて
施術結果を正確に判断するというステップを
繰り返し施術技術を高めていただきたいと思います!!
【JTAメルマガの登録はコチラ】
最新のJTA情報を配信しています。