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原因の分からない脱力感

2020年6月8日 magazine
執筆者:笹川大瑛

こんにちは!
日本身体運動科学研究所 代表の笹川です。

頚肩腕症候群
(けいけんわんしょうこうぐん)とか

胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)とか

肩手症候群
(かたてしょうこうぐん)とか

腕がだるくて力が入らなくなる
症状というのが臨床上困ることが
多いです。

『症候群』ってつく病名は
ほとんどが原因が分からないけど
ある一定の症状が出るときに使います(笑)

これらの症状改善が難しい理由として

その場での改善が小さい事、
そもそも肩や首の治療、リハビリが
難しいからなのですが、

今回、それに関するご質問が
来たので回答したいと思います!!

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はじめまして。

整体師をしています○○と申します。

いつも貴重な情報発信ありがとうございます。

質問があるのですが、当院の患者さんで、

痛いとかではないのですが、腕立てをした時に

肘を曲げる所まではできるのですが、

肘を伸ばして元に戻そうとしても全く力が入らない方がいます。

実際に触って見ても、曲げる力は相当ある方なのですが、伸ばす方はほとんど力が入りません。

もともとは首を伸展すると左僧帽筋に痛みが出るので見てほしいと来られた方で、左腰に重だるさもありました。

急に力が入らなくなったので不安が大きいようです。

色々やってみましたが、何が原因で力が出ないのかが分からない状態です。ぜひ先生のご意見が頂けたらと思いメールいたしました。

よろしくお願いします。

伸ばせないのは左腕だけです。

右腕は普通に伸ばすことができます。

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人には間違いや判断ミスをするパターンがあり
それらを指摘する面白い書籍があります。

『ファクトフルネス』という
Microsoftのビルゲイツ氏も推薦している
書籍ですが、

人間には
「パターン化本能」というのが
人間に備わっています。

今までの経験からパターン化して
物事を判断するクセがあるというわけです。

私も今まで
たくさんの患者さんを見てきて

「この腰痛のタイプは?」
「この膝痛のタイプは?」

というように、非常に細かい検査を
何度も繰り返して見えてきたのが

・腰椎が前弯するタイプ
・腰椎が後弯するタイプ

というように非常にシンプルな
治療体系にまとめました。

結果、多くの腰痛や膝痛は
頭を使わずに改善できるように
なりました。

ほとんどが、肩の痛みや腰痛など
パターン化することで改善しますが、
中には例外もたくさんあります。

「今までに、これで治せてたのに」

と、
私もたくさんパターン化して
失敗してきました(笑)

よく受講生から
「また治療手技が変わりましたね笑」

と言われますが、常に原点に戻り
患者さんを観察することで解決できます。

今回のご質問に話を戻しますが

通常ですと、
「肘を伸ばす筋肉が弱いから
 上腕三頭筋(肘の伸筋)を鍛えよう」

という発想で、
リハビリに取り組みます。

筋肉はその場で筋出力が上がるので

「上腕三頭筋を働かせても変わらない」なら
上腕三頭筋が原因ではないということが分かります。

で、あれば

・上腕三頭筋の固定筋が働ないないかもしれない

・手首や指先の影響を受けているかもしれない

・以前まであった「僧帽筋の痛み」が悪化して
 頚髄症 ⇒ 運動麻痺になっているかもしれない

・上腕三頭筋が原因なんだけど
 ほとんど力が入られず時間がかかる
 (トレーニングの効果が出てない)

など考えられることは
たくさんあります。

こういった挙げられる原因を
否定していくように治療すれば
必ず治せます。

たとえば
・上腕三頭筋の固定筋が働ないないかもしれない

これを解決するなら
固定筋は肩甲骨周囲筋です。

・僧帽筋(上、中、下部線維)
・菱形筋
・前鋸筋
・肩甲挙筋

がありますので、これらの
どの筋肉が働いていないのかを
確認します。

収縮させた後は
可動域、筋出力、筋緊張(圧痛)が
変化するので

「前鋸筋を働かせた後、可動域は変わるか、筋出力が変わるか」

一つずつ調べていけばよいです。
全部、肩甲骨周囲筋を調べても
10分くらいで検査できます。

もし
・上腕三頭筋が原因なんだけど
 ほとんど力が入られず時間がかかる
 (トレーニングの効果が出てない)

これが原因だと思ったら
『上腕三頭筋のみ』2週間トレーニング
させてみるというのも一つの手段です。

全く変わらない、悪化した場合は
完全に上腕三頭筋の筋力ではない、
ということが分かります。

長くなりましたが、
私がもしこの症例をリハビリするなら

①肩甲骨などの固定筋の影響を確認
(腕に力が入らないという人は
 前鋸筋が著しく弱いことが多い)

②頚髄症などの徴候がないか
 (著しい筋力低下が起きているのか)
 
③もし神経症状が陽性なら
 地道に時間をかけてリハビリする
 (肩甲帯と上腕三頭筋)

③’神経症状は陰性なら
 手や足など運動連鎖の関係を確かめる

という感じで一つずつ
検証していくというだけなのです。

私も理学療法士に成りたての時は
先輩から教わっても結果がでないときも
多かったです。

そういった時ほど常識にとらわれず
『自分で観察する、調べる、検証する』

ことで解決に向かいます。

ご質問を頂いた方の質問から
上腕三頭筋の筋力(MMT)が
分からなかったので

お伝えすることが多くなりましたが
ぜひご自身で検証してみてほしいと
思います^_^

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笹川大瑛

笹川大瑛(ささかわひろひで)

剣道五段。スポーツを科学で上達できないのか模索し続けて、現在も理学療法士として姿勢や運動の研究をしている。自分で関節の痛みを改善できる「関トレ」を出版。人の動きを根本的に変えていくことを得意としており、関節の痛みだけではなく、トップアスリートのパフォーマンス向上にも貢献している。

また、治療法としての「JTAフラッシュリプロ療法」を考案し、理学療法士などのリハビリ職種だけではなく、柔道整復師、鍼灸師、整体師、これから整体師になりたい人向けに誰でも関節の痛みを改善させられる技術を教えている。過去の教え子は、国内では北海道から沖縄まで、また、イタリアやオーストラリタなど海外も含めて200名以上。

・JTAを習得して半年後にはプロ野球選手と契約
・週3日夕方からだけの営業で月商200万円以上
・学生にも関わらず治療オファーがやまず、学校に行きながらも空き時間だけで月商50万円以上
・人口の少ない山の中の田舎治療院にもかかわず、2ヶ月先まで予約でいっぱいに。
・素人の主婦や美容師でも圧倒的な自信を持つ治療技術を身につけ、プロ治療院でも治せない不調に対応。

などなど、治療技術を誰でも向上させることを得意としている。

「関節の痛みのない世の中を実現する」

というビジョンを掲げ、治療家コミュニティを運営し「本当に治せる治療家」の育成に尽力している。

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