膝の新たな知見
こんにちは!理学療法士の笹川です。
膝の真裏が痛いという患者さんが
いらっしゃいますが、整形外科に行くと
「膝窩筋炎」と診断されたりします。
今まで膝の真裏が痛いとき、
である後脛骨筋を促通すれば
カンタンに痛みが取れるので、
「膝の真裏の痛みには
後脛骨筋、足部の筋にアプローチしましょう」
とお伝えしていました。
しかし、
自分自身なぜ後脛骨筋の働きが
膝窩筋を抑制するのかあまり
理解していませんでした。
最近は時間もできてきたので
今まで勉強会で使ってきた資料を
すべて修正するくらいの勢いで見直しています。
特に膝や足部で分からなかったことが
一気にクリアになりました。
足部、とくに下腿の筋群を後面から
見ると非常に面白い配列になっています。
⇒ https://physitech.jp/salon/wp-content/uploads/2020/05/auto-hFG24y.png
※画像はネットから拝借
解剖の図を見てみると頭側から
膝窩筋
後脛骨筋
長趾屈筋
長母指屈筋
の順に配列し
そして、これらを覆うように
ヒラメ筋、腓腹筋がついています。
膝窩筋の役割というのは
膝関節のスクリューホームムーブメントという
終末回旋運動といわれる動きで
膝関節を最大伸展させるときの
最終域で一気に膝が外旋する
(外側に捻じれる)動きのことを言います。
膝が伸び切った後に、曲げようとする際には
『膝窩筋が膝を内旋・屈曲』させて
膝伸展最終域での外旋を元に戻してくれます。
つまり、膝窩筋は膝の内旋筋です。
膝が内旋するということは
脛骨が内側に捻じれるので、
つま先は内側に向きます。
もし
足部の内返し、つま先を内側に
入れる動作が弱くなったら???
と考えると脛骨を内旋させる
膝窩筋が過剰に働くというわけであり、
足部の内返し筋の衰え
= 後脛骨筋の筋力低下
⇒ 膝窩筋が過剰に脛骨を内旋させる
⇒ 膝窩筋炎になる
という構図が見えてきます。
こうやって解剖学と運動学、構造を
見ていくと本当に面白いです。
カラダには何通りも色んな動きを
しようとする伏線があるわけで、
一つ一つの筋に役割があるというのが分かりますね^_^
カラダも一部の筋がサボると
過緊張になるガンバリ筋がでてきます。
仕事でもサボる人がいれば、
そのしわ寄せがくる人もいます(笑)
みんながそれぞれの役割を全うするのが
最もパフォーマンスが高いということですね^_^
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