筋肉がおとろえない薬が開発される
こんにちは、理学療法士の笹川です。
筋肉が衰えない仕組みが発見されました。(北海道新聞にも掲載されていました!)
神戸大学の教授が行った実験です。神戸大学のHPにも掲載されています!
https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2022_03_15_01.html
なんとなく「運動不足は筋力が落ちそうだ」とイメージは分かりますが実際に運動不足によって筋力が落ちるメカニズムは分かっていなかったのです。
行われた実験結果は以下に記載します。
ギプス固定したマウスは筋肉を動かせないため筋肉が減少していきます。
筋肉が働くときに必ず使われるカルシウムが使われなくなります。
そうすると使われなくなったカルシウムは体外へ出ようとしてしまうのですが、その時にある3つのタンパク質が増えていくことが分かったのです。
そのタンパク質の代表的なものは免疫に関わるインターロイキンシックス(IL-6)と言うものなのですが
IL-6のはたらきを抑える抗体を注射するとカルシウムの減少が見られなくなり、ギプス固定したマウスでも筋力が落ちませんでした!!!!
他のたんぱく質ではPiezo1というたんぱく質が細胞内のカルシウム濃度を低下させることが分かりました。
このたんぱく質がでないように遺伝子操作されたマウス(ノックアウトマウス)では運動してもカルシウム濃度が下がったままになり筋力が落ちることも分かりました。
出典:https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2022_03_15_01.html
この実験の素晴らしいことは「運動しなくなったことがキッカケでカルシウム濃度が下がる」という事が証明されたことです。
なのでサプリメントをとってカルシウムを摂取しても運動しなきゃ結局のところ筋肉が落ちて骨もボロボロになると言う事ですね。。。
※骨粗鬆症の薬ももしかしたら・・・笑
その他に病気や大手術の後によって長く入院生活が続く場合にはとても有効な薬ができると考えています。
これは動物実験で行われた結果ですが薬が開発されてに人に対して有効性を確かめていくことでしょう。
注意点としてはこれは『筋力を減らさない』っていうのが目的の薬になります。
元々ある筋肉を減らさないと言うだけなので筋肉が増えるわけではないです。
結局のところ日々運動してカルシウムが減らないように心がける必要がありますね^_^
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