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膝の新たな知見

2020年5月4日 magazine
執筆者:笹川大瑛

こんにちは!理学療法士の笹川です。

膝の真裏が痛いという患者さんが
いらっしゃいますが、整形外科に行くと
「膝窩筋炎」と診断されたりします。

今まで膝の真裏が痛いとき、
である後脛骨筋を促通すれば
カンタンに痛みが取れるので、

「膝の真裏の痛みには
後脛骨筋、足部の筋にアプローチしましょう」

とお伝えしていました。

しかし、
自分自身なぜ後脛骨筋の働きが
膝窩筋を抑制するのかあまり
理解していませんでした。

最近は時間もできてきたので
今まで勉強会で使ってきた資料を
すべて修正するくらいの勢いで見直しています。

特に膝や足部で分からなかったことが
一気にクリアになりました。

足部、とくに下腿の筋群を後面から
見ると非常に面白い配列になっています。

⇒ https://physitech.jp/salon/wp-content/uploads/2020/05/auto-hFG24y.png

※画像はネットから拝借

解剖の図を見てみると頭側から

膝窩筋
後脛骨筋
長趾屈筋
長母指屈筋

の順に配列し

そして、これらを覆うように
ヒラメ筋、腓腹筋がついています。

膝窩筋の役割というのは
膝関節のスクリューホームムーブメントという
終末回旋運動といわれる動きで

膝関節を最大伸展させるときの
最終域で一気に膝が外旋する
(外側に捻じれる)動きのことを言います。

膝が伸び切った後に、曲げようとする際には

『膝窩筋が膝を内旋・屈曲』させて
膝伸展最終域での外旋を元に戻してくれます。

つまり、膝窩筋は膝の内旋筋です。

膝が内旋するということは
脛骨が内側に捻じれるので、
つま先は内側に向きます。

もし

足部の内返し、つま先を内側に
入れる動作が弱くなったら???

と考えると脛骨を内旋させる
膝窩筋が過剰に働くというわけであり、

足部の内返し筋の衰え
= 後脛骨筋の筋力低下
⇒ 膝窩筋が過剰に脛骨を内旋させる
⇒ 膝窩筋炎になる

という構図が見えてきます。

こうやって解剖学と運動学、構造を
見ていくと本当に面白いです。

カラダには何通りも色んな動きを
しようとする伏線があるわけで、
一つ一つの筋に役割があるというのが分かりますね^_^

カラダも一部の筋がサボると
過緊張になるガンバリ筋がでてきます。

仕事でもサボる人がいれば、
そのしわ寄せがくる人もいます(笑)

みんながそれぞれの役割を全うするのが
最もパフォーマンスが高いということですね^_^

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笹川大瑛

笹川大瑛(ささかわひろひで)

剣道六段。スポーツを科学で上達できないのか模索し続けて、現在も理学療法士として姿勢や運動の研究をしている。自分で関節の痛みを改善できる「関トレ」を出版。人の動きを根本的に変えていくことを得意としており、関節の痛みだけではなく、トップアスリートのパフォーマンス向上にも貢献している。

また、施術法としての「JTAフラッシュリプロ療法」を考案し、理学療法士などのリハビリ職種だけではなく、柔道整復師、鍼灸師、整体師、これから整体師になりたい人向けに誰でも関節の痛みを改善させられる技術を教えている。過去の教え子は、国内では北海道から沖縄まで、また、イタリアやオーストラリアなど海外も含めて500名以上。

・JTAを習得して半年後にはプロ野球選手と契約
・週3日夕方からだけの営業で月商200万円以上
・学生にも関わらず施術の予約がやまず、学校に行きながらも空き時間だけで月商50万円以上
・人口の少ない山の中の田舎整体院にもかかわず、2ヶ月先まで予約でいっぱいに。
・素人の主婦や美容師でも圧倒的な自信を持つ施術を身につけ、プロ治療院でも治せない不調に対応。

などなど、施術スキルを誰でも向上させることを得意としている。

「関節の痛みのない世の中を実現する」

というビジョンを掲げ、施術家コミュニティを運営し「本当に改善できる技術者」の育成に尽力している。

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