拘縮肩が改善しにくいわけ
こんにちは!理学療法士の笹川です。
今日は拘縮肩(凍結肩)の施術について解説します。
ほとんどの施術家は痛みを伴い、
なかなか可動域と筋力を改善させ
られず一年近くかかってリハビリを
していきます。
今日のメルマガは通常かかる
“リハビリの期間が半分“になる方法です。
なぜ拘縮肩の施術は時間がかかるのかというと、
関節包や靭帯、筋が炎症により
正常な状態ではなくなっている
からです。
本来なら
腱や関節包、筋肉はある程度
滑走していくため、自由な動きが
可能です。
炎症が繰り返されることにより
それらの修復過程で多くの
組織が癒着してしまいます。
簡単に言えば、炎症を繰り返すと
「べちゃーっと色々な組織がくっついてしまう」
ということです。
固くなった関節包を伸ばして
萎縮した筋肉をはたらかせて、
インピンジしてしまう肩の可動域を上げて…
と多くのことをする必要があるため時間がかかるのです。
さて、ここからリハビリが
始まっていくわけですが
ほとんどの施術家は前回の
メルマガでもお話しました
“副運動”を無視して施術に
当たってしまいます。
副運動とは、関節包内運動のことです。
関節内で
滑ったり
転がったり
ずれたり
という動きがしっかりと出ていると
肩関節はインピンジメント(衝突)せずに動くことができます。
つまり、
この副運動を出さずに可動域を広げる施術をしても
“インピンジが起きまくり強い痛みを繰り返す”
だけの施術になってしまいます。
そこで副運動のキーとなる筋が…
・前鋸筋
・菱形筋
・肩甲下筋
・上腕三頭筋
です。
肩甲下筋や上腕三頭筋だけでは改善しません。
前鋸筋は肩甲下筋と付着部が
同じであり、肩甲下筋をサポートします。
菱形筋は棘下筋、小円筋とはたらき
肩関節外旋運動をサポートします。
これらの筋を促通してから
拘縮肩に対しての施術を始めるのです。
そうすることで、今まで痛みが
強くおきて可動域訓練が進まなかったのが、
「痛みがあるけど組織が伸びていく感じ」
で、どんどん可動域が改善していきます。
痛みが出てきたら、その最大可動域で
副運動のキーマッスルを再び促通すれば
よいだけです。
そうすると凍結肩であっても
3~6カ月で施術は終了してしまいます^_^
特に可動域訓練は
肩関節の回旋可動域だけではなく
肩の水平内転と腋窩部を伸ばして
肩の外転可動域を上げていくと自然に
肩を上げられるようになっていきます。
特にその部位で関節包は癒着しやすいからです。
ということで、
今日は拘縮肩に対する施術を
お話しましたが、明日からでも
実践できますので使ってみてくださいね!^_^
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